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「住宅ローンの融資を受けた時に設定される抵当権とは?」

「住宅ローンの融資を受けた時に設定される抵当権とは?」
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はじめに

 

お金を借りますと、利息が発生し元本と利息を分割で返済するのが一般的な契約ですね。

 

お金を貸している側は、利息分が利益となり、元本は当然全額を回収しなければなりません。しかし、貸したときは「この人の収入であれば返済してもらえるな」と思って貸しても、途中で事情が変わって返済が滞ることもあるでしょう。では、そのような場合は貸している側はどのような対応ができるのでしょうか。

 

もちろん催促するわけですが、お金のない人からはすんなりとは返済してはもらえないですね。

 

よく、「訴訟して取り戻す」というのを聞きますが、訴訟して勝訴判決を得ても、お金のない人から自動的にお金が返済されるわけではないのになぜ訴訟をするのでしょうか。

 

訴訟

 

訴訟で勝訴しますと、その判決で相手方(借りている側)の財産や給与などを差し押さえることができます。財産は差し押さえて競売にかけることができます。

 

競売とは、簡単に言えばオークションのようなものですね。給与の場合は勤務先から支払われる給与の一部が貸してしている側に支払われるため、借りている側が勤務先を退職しない限りは、毎月給与から回収することができるのです。その他、銀行口座なども差し押さえることもできます。

 

ただ、これらの場合には、訴訟をすれば裁判所が勝手に借りている側の財産や勤務先、銀行口座などを調べてくれるわけではないので、それがわからない限りは差し押さえることすらできないわけです。もっと言えば、財産も預貯金もなく、失業状態であれば、せっかく訴訟して判決を得ても何も差し押さえるものがなく、空振りに終わることになります。

 

抵当権

ここで、タイトルの「抵当権」の話に移りたいと思います。

 

購入した不動産には、融資した銀行等の抵当権が設定され、不動産の登記簿にその旨が載ります。そうすると、返済がされ抵当権の抹消登記がされるまで、登記簿には抵当権が記載され続けますから、仮に借りている側が返済を滞ったとしても、銀行側は訴訟をして判決を取る必要がなく、すぐにその不動産を差し押さえることができるわけです。

 

そして、住宅ローンを組むような不動産には一定の価値があることがほとんどですから、全額は回収できないこともあるにしても、差し押さえれば、一部は回収できるというわけです。いわゆる「担保」ですね。

 

保証会社

さて、仮に「A銀行株式会社」でローンを組んだとした場合に、抵当権が「A信用保証株式会社」の抵当権が設定されることがあります。これはどういうことでしょうか。少し説明したいと思います。

 

ほとんどの銀行が系列グループの保証会社をもっています。例えば、三井住友銀行株式会社には、SMBC信用保証株式会社という会社があり、三菱UFJ銀行株式会社には、三菱UFJ住宅ローン保証株式会社があります。住宅ローンを融資してもらう際には保証人を用意する必要は基本的にありません。代わりにこの保証会社が銀行に対して、保証人になるという仕組みです。

 

債務者(お金を借りる人)が返済できなくなった場合には、保証会社が銀行に返済することになるわけですが、もちろんそれでは保証会社は大損ですので、「もし、あなたが支払えなくなったら当社が立替えしますが、そのあとはあなたに当社から全額請求しますよ」という契約を保証会社と別途するわけです。そして、保証会社がその「立替えした場合は請求します」という権利を抵当権として設定するわけです。すなわち、先ほどの差し押さえの話に当てはめてみますと、「立替えしたので支払ってください」と請求したのに債務者(お金を借りた側)が支払えなければ、保証会社が不動産を抵当権にもとづいて差し押さえできる、というわけなのです。

 

最後に

 

なんとなくイメージできましたでしょうか。これから住宅ローンを組まれる方はこのお話をイメージできれば、契約の際に何を書かされているかがおおよそお分かりになるかと思います。

 

ケイ(司法書士)

昭和47年生まれ  大学卒業後、10年間小中学生の学習指導に携わり、平成19年司法書士資格取得。補助者として2年、資格者として14年間司法書士業務を経験し、不動産登記、商業登記、裁判手続、成年後見業務、債務整理、相続関係など、すべての分野を取り扱う。

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