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「敷地権付区分建物とは?」

「敷地権付区分建物とは?」
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はじめに

 

マンションを購入した場合、例えばあるマンションの302号室を購入した時には302号室が自分の所有物になることはおわかりいただけると思いますが、土地の所有者はどのようになっているのでしょうか?今回は、マンションの所有についてお話していきたいと思います。

 

土地の権利

不動産は、土地を所有し、かつその上に建物を所有するのが本来の形です。または、他人の所有する土地を使用する所有権以外の権利(借地権)のもと、借りた土地の上に建物を所有する、という形もあります。昔はそれらのみで足りたのですが、高度経済成長とともに人口が増えるにつれ、土地と建物という所有形態だけでは足りなくなってきました。

 

そこで、「マンション」というものが登場したわけですが、もちろんマンションの一室を所有するにしても、土地になにかしらの使用する権利(所有権・借地権)がなければ住むことができません。マンションを建てるには大きな土地が必要となるわけですね。

 

ですから、マンションが仮に200世帯(200室)あるとした場合には、その敷地となる土地は200世帯分の人々が「共有」という形で所有するということです。

登記簿の記載内容

 

では、不動産の登記簿はどのような記載になっているのでしょうか。

 

一軒家の場合に夫婦が半分ずつお金を出して購入した場合には、不動産の登記簿の記載は、「持分2分の1 ○○(夫)、持分2分の1 △△(妻)」という形で登記されます。これが「共有」という形です。

 

マンションの場合には、部屋は自分一人の名義になるわけですが、土地はそのマンションを所有する世帯全員の「共有」となるのです。すなわち、建物の登記簿は、部屋番号ごとの登記簿ですから、所有者は一人となりきわめて薄いものですが、土地には上記の例では200世帯分の方々の共有状態が記載されますし、その上それぞれが融資を受けると、さらに抵当権が設定されるため、ものすごく枚数の多い、情報量のすさまじい登記簿となり、見るのがとても大変な状態になりますよね。

 

マンションという形態の建物ができてからしばらくはこの形での運用が続きました。しかしながら、これではあまりにそれぞれの権利を確認するのが煩雑で大変でした。

 

そこで、考え出されたのが「敷地権付区分建物」です。次はこれについてみていきましょう。

敷地権付区分建物

 

マンションの302号室を購入した場合には、302号室の登記簿には自分の名前が登記され、土地の登記簿にはマンションの所有者全員が共有で登記される、ということは上述のとおりですが、これを302号室の登記簿の下に、その方の所有する建物に相当する土地の情報を一緒に載せてしまって、土地の登記簿をなくしてしまえばとても見やすくなるのではないか、これが解決方法でした。

 

今でも上述の建物と土地がバラバラで、土地がものすごく量の多い共有状態の登記簿になっているマンションも存在しますが、この建物と土地を一体化して、登記簿の情報は部屋番号の登記簿を見れば、その部屋番号に相当する土地の情報までがすべて記載される、という制度の発明はものすごく画期的であり、不動産の流通に大きく貢献したのではないかと思います。

登記簿の記載内容

 

具体的に言えば、敷地権付区分建物の登記簿には以下のような情報が記載されています。

①マンション全体(一棟)の表示(マンション名・階数ごとの床面積など)
②部屋の表示(部屋番号・その部屋の床面積など)
③敷地権の表示(土地を使用する権利の種類・持分の割合など)

 

これを1つにまとめることにより、302号室の所有者は、302号室の登記簿を取得するだけで、自分が持っている不動産の情報をすべて確認することができるというわけですね。

 

ケイ(司法書士)

昭和47年生まれ 大学卒業後、10年間小中学生の学習指導に携わり、平成19年司法書士資格取得。補助者として2年、資格者として14年間司法書士業務を経験し、不動産登記、商業登記、裁判手続、成年後見業務、債務整理、相続関係など、すべての分野を取り扱う。

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