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「名義変更登記は、自分でできないの?」

「名義変更登記は、自分でできないの?」
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はじめに

 

不動産を購入する場合、司法書士という国家資格者が売買代金決済日に立ち会い、所有権移転登記(売主様から買主様への名義変更)を当事者に代わって法務局に申請することは前(※1)にお話ししましたが、この所有権移転登記の申請方法は、法務省のホームページで見本が掲載されています。

 

では、この所有権移転登記を売主様・買主様の当事者で行い、登記費用を節約することはできるのでしょうか。

 

これについて今回は説明していきたいと思います。

 

※1『不動産購入にかかる登記手続費用および不動産取引における流れについて』①

『不動産購入にかかる登記手続費用および不動産取引における流れについて』②

司法書士の報酬は「責任料」

 

まず、ご自身が不動産を購入される立場であるとしましょう。

まずは、決済当日の流れを簡単におさらいしますと、本来であれば、司法書士が代金決済の場で売主様・買主様のそれぞれの必要書類を確認し、問題がないと判断すると司法書士が銀行に「融資の実行をお願いします」とGoサインを出します。

 

すると、銀行から買主様の口座に高額の金額が入金されます。そして、買主様が融資されたお金から売主様の口座に売買代金の残代金を支払います。

 

これが、資格を持たない方のGoサインであればいかがでしょうか。

 

銀行としては、それを信じて、時には数千万円の金額を一気に入金するわけですね。そう考えるとわかりやすいかと思うのですが、初めて法務省のホームページを見ながら書類を作成した一般の方のGoサインでは怖くてお金は入金できないですよね。

 

また、買主様はご自身が書類を確認し、高額な売買代金を売主様に支払うとなると怖くはないでしょうか。ミスがあって登記が却下されることもあるでしょう。

 

場合によっては、損害賠償にも発展するようなお話ですから、資格を持たない一般の方がそのような責任は負えませんね。

 

そうです、司法書士の数万円程度の報酬は書類作成代理報酬であると同時に「責任料」でもあるわけなのです。実際、ほとんどの司法書士は数億円の職業賠償保険に加入しています。

 

書類作成はそれほど法律の知識を要するものなのでしょうか。

司法書士は、合格率3%前後の最難関に属する国家資格で、法律科目も11科目を学習し身に着けます。

 

一般的な目安としては、毎日8時間程度をコンスタントに勉強できたとして、1年程度必死に勉強すればひととおりの合格に必要な知識は身に着けることができますが、これはあくまでも合格に必要な知識ですので、当日の試験で3%前後に入らなければ合格はできません。

 

早い方ですと、1年程度で合格しますが、中には10年ほど合格に要する方もおられます。

 

所有権移転登記の場合は、簡単なものでしたら法務省のホームページどおり作成してもできることもありますが、不動産取引では、売主様の住所変更登記、抵当権抹消登記、所有権移転登記、抵当権設定登記を連続で申請し、中にはベテランの司法書士でも判断に迷う部分が出てくることもありますので、売主様・買主様・銀行と複数の当事者が登場する売買のシーンでは司法書士以外がこれを担当することはまずありません。

 

法律上は、弁護士さんも登記申請の代理をしてもよいことになっていますが、日ごろ専門的に登記業務を行う弁護士さんは少ないです。売買のケースでは、一般的には仲介業者様が司法書士を手配することが通常ですが、ご自身のお知り合いで司法書士がおられるのであれば、その方にお願いしてもよいと思います。

 

さいごに

なお、登記申請は一生のうち何度もすることはなかなかありませんので、一度ぐらいはご自分で登記申請をしてみたいとお考えの方は、相対する当事者が登場しない登記、たとえば相続登記などを申請するような場合には、法務省のホームページを見たり、法務局の登記相談を予約して書類を作成するなど、時間はかかりますが、やってみられるのもよいのかもしれません。

 

ケイ(司法書士)

昭和47年生まれ 大学卒業後、10年間小中学生の学習指導に携わり、平成19年司法書士資格取得。補助者として2年、資格者として14年間司法書士業務を経験し、不動産登記、商業登記、裁判手続、成年後見業務、債務整理、相続関係など、すべての分野を取り扱う。

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