リフォーム済み中古マンションが新築物件と比較して選ばれる理由

目次
- 費用対効果はどちらが有利か
- 新築物件のメリット・デメリット
- リフォーム済み中古物件のメリット・デメリット
- リフォーム済み中古物件のおすすめポイント
- まとめ
はじめに
マンションの購入は新築が良いのか、中古が良いのか、非常に迷うところです。さらに中古の場合は、共有部分以外はリフォーム済みの新築に近い物件も増えており、価格も新築ほど高額ではない点に注目が集まっています。
マンションにおいては、
- 新築物件
- 中古物件
- リフォーム済み中古物件
いずれもメリットやデメリットはありますが、市場に出回っている戸数こそ少ないもののリフォーム済み中古物件は、意外におすすめとなる魅力が満載です。
ただし、新築物件との違いがわかりにくい部分もあるため、メリットとデメリットを挙げながら比較および解説します。
費用対効果はどちらが有利か
物件の価格で考えると、リフォーム済み中古マンションがやはり有利です。
諸費用では、
- 仲介手数料
- 修繕積立金
- 登録免許税
この3つの項目で、若干の差が出る程度になります。
仲介手数料は新築では売主から直接購入する場合が多く発生しないことが多く、中古の場合は不動産代理店を通じて購入することとなり、
(物件価格×3%)+6万円×消費税
の負担が生じます。
修繕積立金は、築年数の経過によって負担が重くなっていくので、新築が有利ではあります。
登録免許税においては、
- 新築:所有権保存登記⇒評価額×0.4%
- 中古:所有権移転登記⇒評価額×2.0%
とベースの税率が異なりますので、評価額次第という面が否めません。
なお、どちらの登記にも軽減措置がありますので、正確な税額は不動産業者に確認してください。
その他の諸費用や税金等では、大きな差は発生しにくいものになっています。
新築物件のメリット・デメリット
まず新築物件のメリットとデメリットについて説明します。
新築を検討中の方は一般論として参考になさってください。
新築物件のメリット
- 何もかもが新しく最新設備も導入されやすい
- 30代・40代が多く価値観などを共有しやすい
- 品確法や住宅瑕疵担保履行法を基にした10年保証がある
新築物件のデメリット
- 中古より価格が高くなることがある
- モデルルームと現実をリンクさせやすい
- 人気物件は抽選の競争率が高い
- 管理組合による運営が未知数
- 完成しないと実際の部屋に入れない
リフォーム済み中古物件のメリット・デメリット
次にリフォーム済み中古物件のメリットとデメリットについて説明します。
リフォーム済み中古物件を検討中の方は一般論として参考になさってください。
リフォーム済み中古物件のメリット
- 新築より相対的に価格は安い
- 他の部屋とは違う空間を得られる
- リアルな居住環境を下見できる
- 建物全体のメンテナンス状況がある程度判断できる
- 改めてリフォームする必要が無い
リフォーム済み中古物件のデメリット
- 間取りや設備を選択できない(新築には選択できる物件がある)
- エントランスやエレベーターなどは全体的なデザインは古いまま
- 築年数によっては住民に高齢者の割合が多くなる
- 修繕積立金がやや高くなる傾向
- セキリティが弱い物件もある
リフォーム済み中古物件のおすすめポイント
リフォーム済み物件を購入すると、自動的に大きなアドバンテージも得られる点については、あまり気付かれていません。
仮に、格安の中古物件が見つかったとしても、更なる築年数の経過によってはリフォームの必要性が増してきます。そのリフォームの費用は全て負担しなければなりません。
しかし、リフォーム済み中古物件なら、将来のリフォーム費用も購入価格に含まれているという見方ができます。これが大きなアドバンテージの正体です。
まとめ
リフォーム費用の相場は、その工事範囲にもよりますが、間取りの変更を除いた水廻り設備や内装・建具などを新しいものに交換するだけでも、おそらく数百万円の見積もりになるでしょう。
費用だけ見れば新築物件並みとなってしまう可能性もあり、長い目で見ても「お得」とは言い切れなくなります。リフォーム済み中古物件なら、割安に新築並みの部屋が手に入り、将来、売りに出すときにも資産価値は他の部屋よりも有利になります。
リフォーム済み中古マンションに関心があるなら、すぐにでも相談してみましょう。
福岡覧斗(フクオカランド)
分譲マンションの水廻り設計技師から2006年に広告メディア運営で独立。SEO会社との提携で磨いたコンサルティング経験に基づくライティングが強み。不動産メディアでコラムも執筆中。宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。